快適な入れ歯ライフ
入れ歯でよくあるトラブル
入れ歯のトラブルの1つとしてよくあるのは入れ歯が歯茎に当たって痛いというものです。これはいわゆる「あたり」と呼ばれている状態で、噛み合わせが悪くなってくると起こります。また、上の入れ歯が落ちてしまうというトラブルもあります。上の入れ歯が落ちてしまうのは、吸着がしっかりしていないからです。上の入れ歯は、だ液によって上あごの歯茎に吸着するんですが、この時、あごの山の形が高くしっかりしていると吸着がよく、あごの山が低く、歯ぐきも弱いと吸着が弱くなります。技工士の技術が吸着を左右します。また、噛み合わせが悪くなってきていると入れ歯が落ちることがあります。
入れ歯をすると食べ物のかすが詰まることもあります。総入れ歯の場合は、作った時にはぴったり合っていても、使用しているうちにあごの骨が痩せて歯茎と入れ歯の間に隙間ができてしまいます。そうするとしっかり噛むことができませんし、隙間に食べ物が挟まると噛んだ時に痛みを感じます。
その他にはお湯の熱さがわからない、しゃべるとカタカタ音がするというトラブルもあります。自由診療になりますが、お湯の熱さや食べ物の味が伝わりやすい義歯床を使用した入れ歯もあります。また、しゃべると音がするという場合は、入れ歯の調整と発音練習をすることで、解決できます。
入れ歯を快適に使うには
入れ歯を快適に使うには入れ歯そのもののメンテナンスも重要ですが、部分入れ歯を使う場合は、土台となる歯のケアをすることも重要です。入れ歯にかすが詰まると、口の中で細菌が増加して、虫歯や歯周病になってしまいます。土台の歯が歯周病になると状態によっては入れ歯を使うことができなくなってしまいます。
また、入れ歯のメンテナンスでは、噛み合わせや歯にかける金具の状態、入れ歯のせいで口の中に傷や口内炎ができていないかなどを確認します。問題があれば、噛み合わせなどの調整が必要になります。総入れ歯の方は、入れ歯が合っているか、カタカタ音がしないか、痛みがないかなどを確認します。
総入れ歯が合わないので入れ歯を外して食事をする方もいますが、そうするとよく噛めないので消化不良を起こしますし、唾液の分泌も悪くなるので口の中が乾燥して細菌が増えて不衛生になります。その結果、口腔カンジダ症などになることもあります。ですから、入れ歯が合わなくなってきたと思ったらすぐにメンテナンスをしてくださいね。良い入れ歯は歯科医との共同作業です。定期的なメンテナンスで、快適で健康的な生活を送ってくださいね。