食事中に部分入れ歯が外れる原因7つと対策|歯科医が教える安定させるコツ

食事中に部分入れ歯が外れてしまう、その不安を抱えていませんか
「食事中に部分入れ歯が外れてしまう」「人前で食べるのが怖い」――
こうした悩みは多くの方が抱えています。
部分入れ歯が外れやすくなる理由は1つではなく、長年使用している場合は金具の緩みから歯ぐきの変化まで、複数の要因が複雑に関係しています。噛み合わせが崩れていたり、入れ歯自体が劣化している場合もあります。
この記事では、食事中に部分入れ歯が外れる主な原因とその対策を、できるだけわかりやすく解説します。
部分入れ歯が食事中に外れる原因7つ
原因1:クラスプ(金具)の緩みや変形
部分入れ歯はクラスプと呼ばれる金具で歯に引っ掛けて固定しています。しかし、毎日の着脱や硬い食べ物を噛む力が加わることで、少しずつ緩んだり変形してしまいます。
金具が緩むと入れ歯が浮きやすくなり、食事中に外れやすくなります。
原因2:支えとなる歯のぐらつき
クラスプをかける歯が歯周病などで弱くなると、入れ歯も連動して動いてしまいます。
支えの歯が健康でなければ、どんなに良い入れ歯でも安定しません。
原因3:歯茎や顎の骨の変化
歯を失った部分の骨は、時間とともに痩せていきます。
この変化により、当初ぴったりだった入れ歯にも隙間が生まれ、外れやすくなります。
抜歯直後は特に骨の変化が大きい時期です。
原因4:噛み合わせの不良
噛み合わせのバランスが乱れると、入れ歯に均等に力がかからず、一部に力が集中します。
その結果、入れ歯がぐらつき、外れやすくなります。
原因5:唾液量の減少
唾液は入れ歯を安定させる「吸着力」に重要です。
加齢、薬の副作用、ストレスなどによって唾液が減ると、入れ歯が滑りやすくなります。
原因6:入れ歯自体の摩耗や劣化
入れ歯は長期間使用するとすり減ったり変形したりします。
無理な着脱やお手入れ不足も劣化の原因となり、フィット感が低下します。
原因7:人工歯の位置が合っていない
人工歯の位置が舌や頬の筋肉と調和していないと、口を動かすたびに入れ歯が浮いてしまいます。
前後左右いずれかにズレている場合も外れやすくなります。
食事中に部分入れ歯を外れにくくする対策

歯科医院での調整・修理
緩んだクラスプは調整することで再び安定します。
入れ歯の内面に隙間ができている場合は、「リライニング」で材料を足し、歯ぐきに合わせてフィットさせることができます。
支えとなる歯の治療
支えの歯がぐらついている場合は、歯周病治療や根の治療が必要です。
状態によっては抜歯が必要なこともありますが、抜歯と同時に入れ歯製作を進めれば“歯がない期間”を減らせます。
噛み合わせの調整
噛み合わせを少しずつ調整し、バランスを整えることで入れ歯の安定性は大きく改善します。
噛み合わせの乱れは肩こり・頭痛にも影響するため重要です。
唾液分泌を改善する
唾液腺マッサージ、水分補給、原因薬の見直しなどを行います。
改善が難しい場合は人工唾液を併用します。
入れ歯安定剤の一時的使用
安定剤はあくまで“応急処置”であり、根本的な解決にはなりません。
使用前に歯科医院へ相談することをおすすめします。
食事の工夫
・食べ物は小さく切る
・硬いものや粘着質の食べ物を避ける
・左右両側でバランスよく噛む
など、日常の工夫でも安定感は変わります。
正しい着脱方法を身につける

間違った外し方は金具の変形や歯へのダメージにつながります。
必ず金具を複数同時に外し、つけるときは全体をゆっくり押し込むのがポイントです。
くろさき歯科の入れ歯治療の特徴
50種類以上の入れ歯から選べる
金属床義歯、ノンクラスプデンチャー、シリコン義歯、ミラクルデンチャーなど、多くの設計から選べます。
治療用入れ歯を使う二段階方式
噛み合わせや筋肉のバランスを整えてから本入れ歯を製作するため、フィット感が非常に高くなります。
技工士との密接な連携
熟練技工士の精密な加工により、見た目・噛み合わせ・安定性すべてにこだわった入れ歯が完成します。
修理・再調整にも対応
落として壊れた場合や顎の形が変わった時でも、修理・再調整・リフォームが可能です。
スペア義歯の提供もあり、「入れ歯がない期間」を作りません。
まとめ
部分入れ歯が食事中に外れる原因には、
- 金具の緩み
- 支えの歯の揺れ
- 歯ぐきや骨の変化
- 噛み合わせの乱れ
- 唾液の減少
- 入れ歯の劣化
- 人工歯の位置の問題
など、複数の要因があります。
適切な対処を行えば、入れ歯はしっかり安定し、快適に使い続けることができます。
入れ歯の調整や修理、正しい使用方法、食事の工夫を組み合わせることで、
「外れにくい・痛くない・よく噛める」 入れ歯に近づけることができます。
気になる症状がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
あなたに合った入れ歯で、安心して食事を楽しめる毎日を取り戻しましょう。
院長・監修医師
黒崎 俊一(kurosaki syunichi)

歯学博士/日本補綴歯科学会「専門医」
経歴・資格
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1987年(昭和62年) 日本大学歯学部 卒業
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1992年(平成4年) 日本大学大学院 歯学部 補綴専攻 修了・歯学博士取得
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1996年(平成8年) くろさき歯科 開院(当院開業)
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日本補綴歯科学会認定「専門医」/日本歯科審美学会会員/日本矯正歯科学会会員
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日本大学歯学部 兼任講師として教育にも従事
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