入れ歯はどれくらいで慣れる?違和感が減るまでの目安と注意点

入れ歯を初めて装着したとき、多くの方が「違和感がある」「話しにくい」「食べにくい」といった悩みを抱えます。
これは決して異常なことではありません。
お口の中は非常に敏感で、髪の毛一本でも感じ取れるほどです。そこに入れ歯という人工物が入るのですから、違和感を覚えるのは自然な反応といえます。
しかし、「いつまでこの違和感が続くのか」「本当に慣れるのか」という不安を感じる方も多いでしょう。本記事では、入れ歯に慣れるまでの期間や、違和感を軽減するための方法、そして注意すべきポイントについて詳しく解説します。
入れ歯に慣れるまでの期間はどれくらい?
入れ歯に慣れるまでの期間には個人差があります。
一般的には、**違和感や異物感については1週間ほどでだいぶ気にならなくなってくる**といわれています。会話に関しては、ゆっくり話すことを意識すれば、装着後3日目くらいから慣れ始める方が多いです。
一方、食事の際の不便さや不快感については、新しい入れ歯が歯茎に馴染むまで**2~4週間ほどかかることもあります**。多くの方が、3ヶ月以内には部分入れ歯に慣れるといわれています。
ただし、これはあくまで目安です。入れ歯の種類(総入れ歯か部分入れ歯か)、装着する場所(上顎か下顎か)、そして個人の適応力によって、慣れるまでの時間は大きく異なります。
入れ歯の違和感が生じる主な原因
入れ歯を装着したときに感じる違和感には、いくつかの原因があります。
異物感による違和感
口腔内の粘膜は非常に敏感です。髪の毛一本でも識別できるといわれるほどで、入れ歯という大きな人工物が入ると、どうしても異物と認識してしまいます。
これは自然な反応であり、時間とともに慣れていくものです。
フックやバーによる違和感
部分入れ歯の場合、クラスプと呼ばれる金属のフックで残っている歯に引っかけて固定します。また、左右の入れ歯を連結するために、上顎ではパラタルバー、下顎ではリンガルバーという金具を使用します。
これらのフックやバーが歯茎と摩擦を起こしたり、舌の動きを制限したりすることで、痛みや違和感が生じやすくなります。
入れ歯の厚みによる違和感
保険適用タイプの入れ歯は、素材がプラスチック製で厚みがあります。特に総入れ歯のように義歯床のある入れ歯は、装着すると違和感を抱きやすいのが欠点です。
プラスチックは熱伝導が低いため温度感覚が鈍くなり、食べ物の味や口内の感覚が変わることもあります。また、入れ歯の厚みにより舌の動きが制限され、話しにくくなることもあります。
入れ歯のゆるみや動き
部分入れ歯は、歯に金具を引っかけて固定しますが、設計が不適切だったり、金具が緩んでくると入れ歯がすぐ外れたり、動いて違和感につながります。
喋ったり食事をしたりするだけでも、部分入れ歯が動いてしまい、結果として異物感を感じてしまうことになります。
入れ歯に早く慣れるための5つの方法
入れ歯に早く慣れるためには、いくつかの工夫が必要です。
1. 最初は短時間から始めて徐々に装着時間を延ばす
初日は無理に長時間装着せず、30分~1時間ずつの装着からスタートしましょう。まずは家の中で会話したり、水を飲んだりして「慣らし運転」から始めることが大切です。
装着時間を少しずつ延ばしていき、最終的には1日中装着できるように目指していきましょう。入れ歯を外している時間が長すぎると、口の中の形が変わり、合わなくなることがあります。
2. 柔らかい食事から段階的に慣れる

はじめは柔らかく、噛み切りやすい食事がおすすめです。おかゆ、豆腐、煮物、スクランブルエッグなどから始めましょう。パンよりもご飯、肉よりも魚のほうが慣れるまで食べやすいです。
慣れてきたら、徐々に「歯ごたえのあるもの」「繊維のある野菜」などへと広げていきましょう。
3. 両側でゆっくり噛む習慣をつける
入れ歯は片側だけで噛むと浮いたり、外れたりしやすくなります。必ず左右両方の奥歯で、バランスよくゆっくり噛むのがポイントです。
この習慣をつけることで、入れ歯の安定性が増し、違和感も軽減されていきます。
4. 話す練習をする
「サ行・タ行」が言いにくくなる方が多いため、新聞を音読する、歌を口ずさむなどの発音トレーニングも効果的です。
ゆっくり話すことを意識することで、装着後3日目くらいから慣れ始めます。
5. 気持ちを安定させる
入れ歯を装着する目的は、食事や会話の不便さを軽減することですが、歯を失ったことに対するストレスを減らすのも目的の一つです。
「入れ歯はつらい」というイメージや、装着したときの違和感が頭に残ると、入れ歯を避けようとして装着時間が減ってしまい、いつまでも慣れないままになってしまいます。前向きな気持ちで取り組むことが大切です。
いつまでも違和感が消えない場合の対処法
慣れるように努力しているにもかかわらず、いつまでも違和感が残っているという場合は、作製した入れ歯自体に問題があることが考えられます。
1ヶ月以上違和感が続く場合は歯科医院へ
もし、装着してから**1ヶ月以上経過しても、違和感や異物感が残っている**のであれば、歯科医院に相談してください。入れ歯の設計や噛み合わせに問題がある可能性があります。
また、装着時に痛みがあるという場合は、早急に入れ歯を調整しなければいけません。
合わない入れ歯を使い続けるリスク
不適合な入れ歯を使用し続けると、歯茎を傷つけるリスクがあり、その結果、細菌が侵入し炎症を引き起こすことがあります。
また、入れ歯を使わずに生活すると、歯茎が傷ついたり、顎の骨が変形してしまい、入れ歯がさらに合わなくなる可能性があります。
自分で調整しないこと
入れ歯が痛いからといって自分で調整しようとすると、誤った調整により入れ歯が壊れたり、さらに適合が悪くなる可能性があります。
違和感がある場合や調整が必要な場合は、自分で判断せずに歯科医院で歯科医師による調整を受けるべきです。保険の規定で半年に一度しか入れ歯を作れないため、適切な調整が非常に重要です。
くろさき歯科の入れ歯治療の特徴

くろさき歯科では、「痛くない・外れにくい・しっかり噛める入れ歯」を追求しています。30年以上にわたり入れ歯治療に携わってきた補綴の臨床経験が豊富な歯科医である院長が診療・設計を担当し、50種類以上の入れ歯パターンの中から最適な方法を提案しています。
治療用入れ歯で噛み合わせを整えてから製作
くろさき歯科では、いきなり本入れ歯を作りません。まずは「治療用入れ歯」で噛み合わせや口の筋肉バランスを整え、その後、本入れ歯を作製する**2段階方式**を採用しています。
この工程を踏むことで、入れ歯安定剤に頼らずに済む、ぴったりフィットする入れ歯を実現しています。「装着してすぐになじむ」「食事中にズレない」と多くの患者さまから評価をいただいています。
50種類以上の入れ歯から選べるオーダーメイド治療
金属床義歯・ノンクラスプデンチャー・シリコン義歯・ミラクルデンチャーなど、50種類以上の入れ歯設計パターンを取り扱っています。
素材・構造・噛み合わせを一人ひとりに最適化し、「痛くない」「外れない」「よく噛める」入れ歯をご提案します。
歯科医によるチーム医療
虫歯・歯周病・矯正・入れ歯――すべての分野に臨床経験が豊富な歯科医が在籍しています。歯を抜く前の診断から、残すための治療、噛み合わせまでをチームでサポートします。
他院に通うことなく、すべての治療を院内で完結できます。
体のバランス・姿勢まで考慮した治療
噛み合わせは、全身のバランスに深く関わっています。当院では、治療前後に姿勢撮影を行い、入れ歯による体のバランス改善を「見える化」しています。
肩こりや腰痛、頭痛などの改善を実感される方もいらっしゃいます。
入れ歯のお手入れ方法と長持ちさせるコツ
入れ歯を長く快適に使用するためには、適切なお手入れが欠かせません。
毎食後に外して流水で洗う
食事の後は、入れ歯を外して流水で洗いましょう。特に裏側には食べかすが溜まりやすいので、丁寧に洗うことが大切です。
夜は入れ歯専用洗浄剤につけて殺菌
夜間は基本的に入れ歯を外して、口の中と入れ歯の両方を休ませることを推奨しています。入れ歯専用洗浄剤につけて殺菌することで、清潔に保つことができます。
ただし、くろさき歯科の入れ歯は、お口の機能を回復させる役割も果たすため、夜間も外さずに装着できるタイプもあります。「寝る時に外したくない」「外した顔を見られたくない」という方にも好評です。
入れ歯専用ブラシを使用
歯ブラシは「入れ歯専用ブラシ」を使用しましょう。入れ歯は通常の歯磨き粉では傷がつくため、研磨剤無配合の入れ歯用洗浄剤・ブラシを使用することが大切です。
定期的なメンテナンス

入れ歯を落としてしまったり、顎の形が変わったりしても、修理・再調整・リフォーム対応が可能です。修理期間中も代替の入れ歯(スペア義歯)を使用できるため、「入れ歯がない期間」がなく、安心してお過ごしいただけます。
まとめ:入れ歯に慣れるには時間と適切なケアが必要
入れ歯に慣れるまでの期間は個人差がありますが、一般的には**1週間ほどで違和感が軽減し、2~4週間で食事にも慣れてくる**といわれています。
早く慣れるためには、短時間から始めて徐々に装着時間を延ばす、柔らかい食事から段階的に慣れる、両側でゆっくり噛む習慣をつけるなどの工夫が大切です。
しかし、1ヶ月以上経っても違和感が消えない場合は、入れ歯自体に問題がある可能性があります。自分で調整せず、必ず歯科医院で臨床経験が豊富な歯科医による調整を受けましょう。
くろさき歯科では、30年以上の経験を持つ補綴の臨床経験が豊富な歯科医が、治療用入れ歯で噛み合わせを整えてから本入れ歯を作製する2段階方式を採用しています。50種類以上の入れ歯パターンの中から、あなたに最適な入れ歯をご提案し、「痛くない・外れにくい・しっかり噛める」入れ歯を実現します。
入れ歯は「噛むための道具」ではなく、「人生を楽しむための一部」です。
もう一度おいしく食べられ、笑顔になれるよう、私たちが全力でサポートいたします。
もう「痛い・合わない・噛めない」と悩まない
「入れ歯が痛くて使えない」「外れやすくて人と話すのが不安」「見た目が気になって笑えない」――そんなお悩みを抱えている方へ。
くろさき歯科では、30年以上の経験を持つ入れ歯の臨床経験が豊富な歯科医が、あなたにぴったり合う「快適な入れ歯」づくりをサポートします。
入れ歯は、ただ「失った歯を補うもの」ではなく、食事や会話、笑顔を取り戻すための大切なパートナーです。だからこそ当院では、一人ひとりのお口に合わせて丁寧に時間をかけてお作りしています。
「しっかり噛めること」「自然に見えること」「痛みがないこと」――そのすべてを大切にしながら、あなたに最も合う入れ歯をご提案いたします。
治療中の不安や疑問点は、カウンセラーがサポートいたします。初めての入れ歯でも安心して治療を進めていただけるよう、一人ひとりのペースに合わせて丁寧にご説明します。
国家資格を持つ管理栄養士・公認心理士・整体師がチームで連携し、「食べる・動く・眠る」をトータルで支えることで、お口の健康だけでなく全身の健康づくりをお手伝いします。
「入れ歯は”ただの人工の歯”ではありません。食事をおいしく味わい、自然に笑える――そんな幸せを取り戻すための治療です。30年以上の経験を活かし、あなたにぴったり合う”世界でひとつの入れ歯”をお作りします。」
埼玉だけでなく、遠方からお越しになる方にも「くろさき歯科にして良かった」と思っていただける治療を目指しています。
まずはお気軽にご相談ください。あなたの笑顔を取り戻すお手伝いをさせていただきます。
院長・監修医師
黒崎 俊一(kurosaki syunichi)

歯学博士/日本補綴歯科学会「専門医」
経歴・資格
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1987年(昭和62年) 日本大学歯学部 卒業
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1992年(平成4年) 日本大学大学院 歯学部 補綴専攻 修了・歯学博士取得
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1996年(平成8年) くろさき歯科 開院(当院開業)
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日本補綴歯科学会認定「専門医」/日本歯科審美学会会員/日本矯正歯科学会会員
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日本大学歯学部 兼任講師として教育にも従事







