入れ歯が当たって歯茎が痛い!擦れる原因と調整のポイント7選

入れ歯が当たって痛い…その悩み、我慢していませんか

「入れ歯が当たって歯茎が痛い」「食事のたびに擦れてつらい」──このような悩みを抱えながら、痛みを我慢して入れ歯を使い続けてしまっている方は少なくありません。

しかし、入れ歯の痛みは決して“慣れの問題”だけではありません。合わない入れ歯を使い続けると、歯茎に傷ができたり、噛み合わせが悪化したり、顎関節に負担がかかることで、頭痛や肩こりなど全身の不調につながることもあります。

入れ歯の痛みには必ず理由があります。この記事では痛みの原因と改善のためのポイントを7つに分けて解説します。

入れ歯が当たって痛い主な原因とは

初めての入れ歯に慣れていない

最初の入れ歯は「異物」として感じられるため、口の粘膜が敏感に反応し、摩擦によって痛みが出ることがあります。初めのうちは柔らかい食べ物で慣らしていくことが必要ですが、痛みが続く場合は調整が必須です。

土台部分や噛み合わせが合っていない

入れ歯が歯ぐきにぴったり合わず、わずかな段差や圧力の偏りがあると、噛むたびに痛みが生じます。噛み合わせがずれている場合も、食事中に入れ歯が動き、歯茎を傷つける原因になります。

部分入れ歯のバネ(クラスプ)に問題がある

クラスプが強すぎる、もしくは土台の歯が弱っていると、装着時や噛む際に痛みが出ます。歯周病がある場合は、バネの負担で歯が動き痛みが強くなることもあります。

入れ歯の痛みを放置してはいけない理由

歯茎に傷ができて炎症が広がる

痛みがある場所を避けて噛んでしまうことで、別の部分に負担が集中し、さらに傷ができる悪循環に陥ります。長期間続けば、骨の形が変わり入れ歯がますます合わなくなります。

頭痛や肩こりなど全身への負担

噛み合わせは全身の筋肉バランスに大きく関係しています。合わない入れ歯を使うことで顎関節に負担がかかり、頭痛・肩こり・姿勢の悪化などの症状を引き起こすことがあります。

顎関節症のリスクが高まる

間違った噛み方が続くと顎関節に負担がかかり、関節や筋肉に痛みが出ることもあります。合わない入れ歯を削り続けて逆に悪化させてしまうケースもあるため、自己調整は危険です。

痛みを改善する調整のポイント7選

【1】歯科医院での定期的な調整を受ける

入れ歯は完成した直後が“完成形”ではありません。使いながら細かく調整を重ねることで、初めてお口に合った入れ歯になります。特に新しい入れ歯は定期調整が欠かせません。

【2】治療用入れ歯で噛み合わせを整える

本入れ歯の前に“治療用入れ歯”で噛み合わせや筋肉バランスを整えることで、フィット感が大幅に向上します。安定剤に頼らずに使える入れ歯が実現しやすくなります。

【3】50種類以上の設計パターンから選択する

金属床義歯、ノンクラスプデンチャー、シリコン義歯、ミラクルデンチャーなど、多くの種類があります。素材・構造・噛み合わせを最適化することで、「痛くない・外れない・よく噛める」を実現できます。

【4】信頼できる技工士との連携

入れ歯の完成度は技工士の技術に左右されます。歯科医師との密な連携で、見た目・噛み合わせ・精度にこだわった入れ歯を作ることができます。

【5】残っている歯の健康状態を整える

バネをかける歯が弱っていると痛みや外れやすさにつながります。虫歯や歯周病の治療と並行して進めることで、部分入れ歯の安定性が高まります。

【6】入れ歯の清掃・衛生状態を整える

汚れた入れ歯は口内炎やカンジダ症の原因になります。
・専用ブラシを使った清掃
・洗浄剤での除菌
・水中での保管(乾燥NG)
を徹底することが重要です。

【7】修理・再調整・リフォームに対応できる体制

落下や変形があっても調整できる歯科医院なら長く使えます。代替の入れ歯(スペア義歯)があると、修理期間も安心して過ごせます。

くろさき歯科の入れ歯治療が選ばれる理由

一人ひとりに合わせたオーダーメイド設計

50種類以上の入れ歯パターンから、お口の状態やご希望に合ったものを選びます。

二段階方式で“痛くない・外れない”を実現

まず治療用入れ歯で噛み合わせを整えてから本入れ歯を作製するため、安定性が高く、使いやすい入れ歯が完成します。

チーム医療で全身の健康をサポート

管理栄養士・心理士・整体師が連携し、「食べる・動く・眠る」をトータルでサポートします。姿勢や生活習慣の改善にもつながります。

まとめ:痛みを我慢せず、快適な入れ歯生活を取り戻しましょう

入れ歯が当たって痛い原因は、人によって異なります。
しかし共通して言えるのは、適切な調整と管理を行えば、痛みは改善できる ということです。

  • 定期調整
  • 噛み合わせの見直し
  • 最適な設計の選択
  • 技工士との連携
  • 歯の健康管理
  • 毎日の清掃
  • 修理・リフォーム体制の活用

これらを丁寧に行うことで、快適な入れ歯生活が実現します。

入れ歯は「噛むための道具」だけでなく、食事・会話・表情など、生活の質を左右する大切な存在です。痛みを我慢せず、気になる症状があれば早めにご相談ください。

院長・監修医師

黒崎 俊一(kurosaki syunichi)

歯学博士/日本補綴歯科学会「専門医」

経歴・資格

  • 1987年(昭和62年) 日本大学歯学部 卒業

  • 1992年(平成4年) 日本大学大学院 歯学部 補綴専攻 修了・歯学博士取得

  • 1996年(平成8年) くろさき歯科 開院(当院開業)

  • 日本補綴歯科学会認定「専門医」/日本歯科審美学会会員/日本矯正歯科学会会員

  • 日本大学歯学部 兼任講師として教育にも従事