入れ歯に名前を入れることも可能です

最近インターネットでちょっと驚いた記事がありました。
それは入れ歯に名前を入れるというもの。
なるほど・・・これだけデイサービスやショートステイなどの施設が多くなると、入れ歯の取り違えという問題が出て来る可能性があるわけですね。
もちろんスタッフの方が最新の注意を払っていらっしゃるとは思いますが、ご高齢者がご自分で取り違えてしまわれては、最終的にどれが正解なのかがわからなくなってしまう危険性が確かにありますね。
中には他の利用者の方の入れ歯を集めてコレクションしてしまっている認知症のご利用者もいらっしゃったとか。
そうなれば、最終的には入れ歯そのものに聞いてみなければいけなくなる・・・そこで、名入れというわけですね。

ご高齢者の施設以外のお話では、仲の良いグループで温泉旅行などに行った際、寝る前にコップに水を入れて入れ歯を浸して置いておいたら、翌朝どれが誰のものやらわからなくなり、大変だったというお話も耳にします。
確かに、イレギュラーの状態ではなかなか起こりにくい事故も起こりそうです。
旅館のコップはみんなまったく同じものですしね。
この場合は何か印をつけおくとか、専用の携帯ケースを用意するなどの対策も取れそうです。

問題は名前の入れ方ですが、入れ歯のレジン(歯茎にあたる部分)を削ってネームプレートを入れて、上から樹脂で固める方法が主流のようです。
確かに間違えることは無さそうですが、さすがに拝見すると審美的にはかなり難ありですね・・・。
口を開けた時に見えてしまわないとも限らないので、付けていることを知られたくないという要望からすれば、真逆になってしまいます。
ただ、患者さまの状況によってはそうした対応がどうしても必要になるという理由も至極理解出来ることですし、何より事故が無いことが一番ですから、正しい対応かもしれません。

無いとは思いますが、入れ歯に名前を入れる時には、誰かが勝手に入れるのではなく、必ず歯科技工士が正しい方法で加工し直すことを大前提として下さいね。
直接入れ歯にマジックで書いたり、勝手に削ったり、目印にするためにマークをつけたりなどといった怖いことだけはしないで下さい。
それこそ事故になってしまいます。
中にはボランティアで歯科技工士の方がご高齢者の施設を訪問し、名前を入れるというキャンペーン活動をされて喜ばれているようです。
それだけそうした施設では入れ歯への名前入れに高い需要があるということですね。