入れ歯が恥ずかしいと思われる方に【さいたま市浦和の歯科医師監修】
入れ歯が恥ずかしいと思われる方が多いですね。
なぜでしょう・・・日本の入れ歯は数百年前の木製の時代からある歴史の長いツールで、少なくとも現在の入れ歯に近いかたちになった後でも100年以上は経っている馴染み深い存在です。
そんなにも長い間、日本人は恥ずかしいツールを使って来たのでしょうか?そんなわけはありませんよね。
以前にも書きましたが、やはり入れ歯ではなくデンチャーという英語を使って、新しいツールとして認識し直したほうが、入れ歯のよりよい未来が築けそうです。
なぜ入れ歯をご利用の方が、なんとなく引け目を感じられるような状況になってしまったのでしょうか。
それはおそらく、昔の入れ歯にあった違和感が原因の一つなのではないかと思います。
有り得ないことではありますが、もし100年以上前に現在に匹敵する入れ歯の技術があり、審美的にもまったく問題のない美しい入れ歯が出来ていたとしたら、きっと誰もが入れ歯に憧れたに違いありません。
多分自前の歯よりも美しく輝くアーティスティックな入れ歯は、虫歯でなくてもそちらに変えたいと思うほどの美容品になったはずです。
実際、現在の入れ歯の実態を知られた方は、入れ歯の進化と審美に感動されるはずです。
使うことが恥ずかしいなんて思うはずもありません。
残念なことに日本人はまだ入れ歯という言葉と古いイメージとに囚われ過ぎて、いまだに過去のイメージを拭えないでいます。
例えばアメリカに行ってデンチャーの話をしたとしても、恥ずかしいとか古いといったマイナスなイメージはないでしょう。
入れ歯は高度な医療手段であり、クラウンやブリッジといった他の歯科治療と何ら変わるものではありません。
ただ、思い起こしてみれば、確かにクラウン治療でも、笑った時や食事をする時に目立つ部分に昔の銀歯が見えたとすれば、恥ずかしいと思われた方もいらっしゃったと思います。
現在はクラウンや差し歯でも見えやすい部分には美しいセラミック製の義歯を使うことで、何の違和感もなくはつらつと生活されている方がほとんどですよね。
例えば前歯の虫歯の治療をしたから恥ずかしい、などと思われる方はいらっしゃらないはずです。
そう考えれば、入れ歯の恥ずかしさは審美的なポイントのみと言っても良いのではないでしょうか。
それならちゃんと入れ歯の種類を選ぶことで、少しも恥ずかしくない新しい歯を得ることが出来るようになるはずです。
ただし、恥ずかしくない入れ歯を手に入れようと思われるなら、保険診療ではなく自由診療にしましょう。
残念ながら保険診療では、いかに歯科医が頑張っても昔のマイナスイメージを払拭することは難しそうです。