入れ歯 調整方法
入れ歯を作る時に患者さんから寄せられる質問で多いのが、「1回型を取っただけで、すぐに合う入れ歯が出来るものか?」という疑問や不安です。
特に入れ歯は入れ始めには大きな違和感を感じられる方も多いですから、「型が合ってなかったんじゃないか?」と疑いたくなる気持ちもわかります。
ある程度は、慣れないためにしっくり行っていないだけの部分もありますので、徐々に解消されて行くものでもあるでしょう。
ただ、しばらく実生活で使ってみても、やはり合わない部分というものが残る場合があります。
それは決して我慢して良いものではありませんので、そここそ改良に改良を重ねるべき部分ですね。
入れ歯の調整方法はいろいろとありますが、一番良いのはやはり本入れ歯を作る前に仮り入れ歯で十分なリハビリテーション期間を設けることです。
この仮り入れ歯による調整期間は非常に重要で、仮り入れ歯を実生活でしっかり使いこなせるようになってから、最終的な製作を行うのがベストです。
「このまま仮り入れ歯のままでいいのでは?」と思えるくらいのものが出来れば、本入れ歯も必ず成功します。
もちろん、本入れ歯が出来てからもこまめにメンテナンスを続ける必要はありますが、半年もしないうちにおそらく自分の身体の一部になってくれるでしょう。
ただし、快適に使える入れ歯が出来上がった後も、いずれは入れ歯そのものの寿命があります。
また、特に部分入れ歯の場合、残された歯がどういう状態にあるかはかなり重要な問題です。
残された歯が虫歯になっていないか、歯周病になっていないか、常にチェックするにはやはり3ヶ月ごとの検診は必要です。
噛み合わせのチェックであれば、半年に1回のチェックで大丈夫でしょう。
口の中の環境が変わった場合や、入れ歯の歯の部分のすり減りが大きくなった場合などは、調整では追いつかないので作り直しになる場合もあります。
最近ではかなり耐久性の高い材質も出て来ているので、昔ほど頻繁に作り直しが必要とされることは無いと思いますが、やはりどうしても保険適用の入れ歯などは劣化の速度が比較的早いことは否めません。
一つご注意いただきたいのは、間違っても患者さんご自身が入れ歯の調整などをしてはいけないことです。
歯科医院に行くのを面倒に思って、自分で刃物などで削ろうとしたりすると、入れ歯そのものが使えないものになってしまいます。
調整方法は歯科医に任せて、ご自分でなんとかしようなどとは思わないでくださいね。